近年、大卒のみならず全ての求職者にとって厳しい時代が訪れています。有効求人倍率は0.5を切り、大卒者においても25％が未内定状態のまま卒業しています。一方で大学への進学率は年々上昇し、卒業時においての就職競争と言えるものは今までにない倍率、シビアな競争状態だと言えます。

　というようなことを、良くテレビやニュースで聞きますが、就活生の皆さんはどうでしょう。
　僕は正直あまり実感がありませんでした。厳しい厳しいとは聞きますが、他世代との比較が出来る訳でもなく、「まぁこれが厳しいなら、厳しいということだろう」というような気分です。
　僕は昨年、就職活動を終わらせました。僕は航空宇宙業界に絞って就職活動を行ったのですが、それを行った約半年間は思い出したくも無い辛い記憶というよりは、忘れることのできない掛け替えの無い経験になったと思います。
　そこに集まる人々は、他人を蹴落とし熾烈な競争に打ち勝とうとする人ではなく、共に日本や世界の宇宙業界を背負って立とう、一緒に頑張ろうと励ましあう人が多く、夢に向かって突き進む活気に満ち溢れた世界だったのです。
　その中で僕は、内定以上に様々な出会い、繋がりを得ることが出来ました。本当に楽しかったのです。「これは良い経験をしたなぁ」と心底思いました。
　紹介が遅れましたが、今回実施する「宇宙就活2009」も、この就職活動を通じて出会った人々の協力や繋がりのなかで僕が代表を務めさせて頂くこととなりました。

　就職活動を行う皆さんも関わりを持つ皆さんも、どうか就職活動にネカティブなイメージばかりを持たず、新たな発見・出会い・知識の習得と共に大いに楽しんで下さい。
　宇宙業界には様々な職種・業種があります。そのどれもが、聞いた事の無い様な夢のある仕事ばかりです。そこを目指す多くの仲間がいます。
　どうか情報を共有し、知識を共有し、活動を共にし、その後の人生に就職活動という一つのお祭りを役立ててください。
　この「宇宙就活2009」が、さらにそのお役に立てればと心から願っています。

関西学院大学　総合政策学部　４年生

「宇宙就活2009」実行委員　代表

栗林　健